ザ・ヴィーナス『ラブ・ポーション No.1』

針を落とせば、そこは50sのアメリカンダイナー
「The Private Hangar」の奥にある、ちょっと陽気でノスタルジックな秘密の部屋へようこそ。
この「その他の世界」の記念すべき最初のコレクションとしてご紹介するのは、私の大好きなこの1枚。
ザ・ヴィーナス(The Venus)の『ラブ・ポーション No.1』(LOVE POTION No.1) のLPレコードです。
ジャケットだけで白飯が食える、完璧なロカビリー・グラフィック


まずはこのジャケットを見てください。
ペパーミントのダイナーを舞台に、ポニーテールにウェイトレス衣装のコニーさんが頬杖をついているこのビジュアル。
手前にある赤いダイヤル式電話やネオンの映り込みまで、50年代〜60年代のアメリカン・ポップスカルチャーへのオマージュがこれでもかと詰め込まれています。
帯に書かれた「シングルヒット『キッスは目にして!』ほか全14曲」の文字。この黄色い帯があるだけで、ヴィンテージレコードとしての佇まいがグッと引き締まりますよね。
日常をステップに変える、珠玉のトラックリストャケットだけで白飯が食える、完璧なロカビリー・グラフィック


針を落とした瞬間にスピーカーから飛び出してくるのは、甘く切なく、そして最高にゴキゲンなロカビリー・サウンド。
- LOVE SIDE(A面)
- 『キッスは目にして!』の原曲であるベートーヴェンの「エリーゼのために」を、見事なツイスト・ポップスに昇華したあのイントロ。
- 『PEPSICLE』や『KOI NO HIGH WAY RABBIT(恋のハイウェイ・ラビット)』など、ドライブに連れていきたくなるナンバーが並びます。
- MOON SIDE(B面)
- 『NAMIDA NO CINDERELLA GIRL(涙のシンデレラ・ガール)』や『YUME MIRU CHRISTMAS』など、少しノスタルジックなメロウ・ポップスに浸れる構成。
ただの「懐メロ」ではなく、当時の日本のミュージシャンたちが、本気でアメリカの黄金期(ゴールデンエイジ)のポップスに憧れ、それを120%の熱量で再現しようとしたパッションが、溝の一本一本に刻まれています。
マクロな空から、ポップな世界への“エスケープ”


普段はJASDFの硬派なワッペンを眺めたり、ミリタリーミニチュアの精密な造形に息を呑んだりしている私ですが、たまにはこうしてジュークボックスから流れるような音楽に身を委ね、
コーヒーやバーボンを片手にジャケットを眺める時間も、同じくらい大切な「趣味のひととき」です。
皆さんの「お気に入りの1枚」は、どんなレコードですか?

